子供に読んであげたい絵本5選②~夏休みに子供と読みたい絵本たち~

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暑い日が続き、お外で遊べない時間が増えると

ひんやり涼しいお部屋で絵本を読む時間が増えます。

おでかけできない時でも

そっとめくればいろんな世界に連れて行ってくれるのが絵本の素晴らしいところ。

そんな、夏休みに子供と一緒に読みたい絵本を選んでみました。

 

めざめる 2017年作

作 阿部海太(あべ かいた)

あなたはだあれ?ほしはうちゅうはいつめざめた?光や命の粒を重ねて、この世界の永遠の謎を描く!いまここに生きているふしぎを考える絵本。 めざめる 大型本 – 2017/9/30 阿部 海太 (著)

2017年9月29日 発行 株式会社あかね書房

定価 1500円+税

色彩と躍動感でとても五感で楽しめる絵本です。

朝陽のまぶしさ

芝生のやわらかさ

川の水の中のひんやり冷たい感触

それがリアルに感じ取れる絵の力。

1ページ

1ページ

「これはなんだろう?」と子供と一緒に考えながら楽しめる

まさにコミニケーションのとれる絵本です。

長い文章はなく、詩的に、哲学的に

こころと向き合う体験。

小学校低学年の子供には、もしかしたらわかりやすいキャラクターの出てくる絵本が良いのかと思っていたものの

この、不思議な世界観

「何が描かれているんだろう?」という興味をそそったようで、じっくり集中して見てくれました。

めでたし めでたし

と終わるお話は現実世界にはあまりなく

この絵本のように次々湧き上がる問いかけが続くのが人生なのだとしたら

必ずしもすっきり終わるハッピーエンドの物語ばかりを聞かせるのではなく

不思議なまま終わるこういった物語を知ることが

いつか子供にとって役に立つ日が来るのではと願って読みました。

ねこのシェリー 2006年作

さく なかえよしを
え 上野紀子

ねこのシェリー (ciel books) 単行本 – 2006/9 なかえ よしを (著), 上野 紀子 (イラスト)

2006年9月20日発行 長崎出版株式会社

定価 1500円+税

猫好きにはたまらない、キュートな二匹の猫の物語です。

優しいタッチで描かれた猫は、毛並みのふわふわしたやわらかさまで素敵に表現されています。

名前のないのらねこと、大事に育てられている家猫のシェリーの出会い。

猫の幸せとは。

猫の自由とは。

猫目線で考えたくなるお話です。

独特の淡い色彩が、シェリーの育ったお家のように優雅で

愛情をいっぱい受けたシェリーの清らかな心を映し出すようです。

シェリーの知らなかった世界を見せてくれるのらねこは

なんだかアラジンのようで

シェリーはお家の外の世界に触れていきます。

二匹のくりんとした目が愛らしく、表情のひとつひとつが丁寧に描かれています。

このかわいらしい2匹に会いたくて何度も手にとってしまう絵本です。

ぽんぽん山の月 1985年作

文 あまんきみこ
絵 渡辺洋二

ぽんぽん山の月 (えほんのもり 7) 大型本 – 2005/2/1 あまん きみこ (著), 渡辺 洋二 (イラスト)

1985年12月10日発行 文研出版

全国学校図書館協議会選定図書
厚生労働省中央児童福祉審議会推薦図書
第19回緑陰図書
全国学校図書館協議会基本図書

数々の推薦図書に選ばれている絵本です。

それも納得の、展開が素晴らしい絵本ならではのストーリー。

この絵本を手にしたときは

単純に十五夜のお月さまとうさぎたちのお話かと思っていたので展開に驚きました。

これは是非体験してほしいのでストーリーは割愛致しますが

自分の知らないところでそっと誰かが見ていてくれる。

知らない誰かのことを見守る愛。

すべてを包み込む大きな存在。

見えない関係性で社会は成り立っているのかもしれないと考えさせてくれるお話です。

ところで「だんご」というモチーフは

まるくてやわらかそうで愛らしくて

「だんご3兄弟」もそうですが、

長く日本人に愛されています。

鬼退治にもきびだんご。

時代劇のお茶屋さんのくし団子。

だんごにまつわるストーリー。

その中に

こんな切ないだんごのお話もそっと胸においてほしいと願います。

おもちのかみさま 2017年作

作者 かとうまふみ

「わたしは特別なおもちだ。食べられるなんて、まっぴらごめん!」。どんな熱い火で焼かれても、決してふくらまないガンコなおもち。もっともっと硬くなってやろうと、山にこもって修行を始めます。そんなある日のこと、おもちは神様に声をかけられるのですが……。人気絵本作家・かとうまふみによる、寒い季節におすすめのユーモア絵本。 おもちのかみさま 大型本 – 2017/11/28 かとう まふみ (著)

2017年12月15日発行 株式会社佼成出版社

真面目なお話ばかりでも飽きてしまうかなあと

子供が食いつくエンターテインメント性に溢れた衝撃作を一つ。

まず、主役であるおもちの顔のインパクトに思わず手が伸びた絵本だったのですが

このおもちのキャラクターが最高です。

ふてぶてしく、誰にも食べられたくないと

身も心もどんどん固くなるおもち、という発想がぶっ飛んでいて他に類をみない作品です。

がんこなおもちは「おもちのかみさまになれるのか?」

作中に登場する神様もかなりユニークな存在です。

がんこだけど、憎めない。

自尊心の高いおもち。

自己肯定感というより自己皇帝感寄りのおもち。

そんなおもちが愛しくてたまらなくなります。

木のすきなケイトさん 2015年作

砂漠を緑の町にかえた ある女のひとのおはなし

木のすきなケイトさん―砂漠を緑の町にかえたある女のひとのおはなし ハードカバー – 2015/9/1 H.ジョゼフ ホプキンス (著), ジル マケルマリー (イラスト), H.Joseph Hopkins (原著), Jill McElmurry (原著), 池本 佐恵子 (翻訳)

文 H.Joseph Hopkins   H.ジョセフ・ホプキンズ  絵 Jill McElmurry  ジル・マケルマリー訳 池本佐恵子

2015年9月15日発行 BL出版株式会社

絵本の中でも、実際にあったノンフィクションのお話です。

真面目に読み聞かせていくお話としては

少し長めではありますが

子供の反応がよく「すごいね!」と感動してくれました。

森の中で育ち、木が大好きなケイトさん

(ケイト・セションズ Katherine Olivia Sessions 1857年~1940年)

が、木が育たなかったサンディエゴの町に

木を愛する気持ちから、市に働きかけ

熱心に木を選び木を植え続け

緑化に成功したお話です。

ガーデナーという生き方

意志を持って行動する力。

たった一人からの頑張りが

砂漠を緑の地に変えてしまう力を持つという希望と勇気。

願うこと

愛すること

愛するもののために動くこと

信念を持って行動し続けること

私達にたくさんのことを教えてくれる絵本です。

まとめ

大人には夏休みなんてないな、、、なんていいつつも

子供にとってゆっくりした時間が流れているのを見ていると

同じようにリラックスできる瞬間があります。

夏休みなら、明日の学校の準備もないので少し余裕ができて

一日に何冊も絵本を読んであげられる。

一冊一冊「どう思った?」と話も聞いてあげられる。

涼しい部屋でゆったり親子で読む絵本。

夏の過ごし方の一つかもしれません。