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明日、私は誰かのカノジョ/をのひなお(漫画)5巻~8巻 読了 ホストクラブ、風俗嬢、新宿歌舞伎町を舞台に夜職の世界へ

漫画

明日、私は誰かのカノジョ

レンタル彼女、パパ活、整形依存、風俗、ホスト狂い・・・

現代を生きるリアルな若者を描き

ヒリヒリするような感情を読む側に体感させる。

2022年吉川愛さん主演でドラマ化もされ、(tver、Disney+

衝撃をどよめきを起こしている漫画だ。

サイコミで配信され、

現在(2022年8月時点)で11巻まで単行本が発売されている。

5巻から8巻は特に新宿歌舞伎町が舞台となる。

風俗嬢、ホストクラブ、夜職のリアル。

1巻ずつご紹介していきます。

※感想にはネタバレを含みますのでご注意ください。

1巻~4巻はこちら

作者は をのひなお さん

「明日、私は誰かのカノジョ」の作者をのひなおさんのインタビューはこちら。

「文春オンライン」インタビュー

ホストにハマり、大学をやめ性産業へ…『明日カノ』作者が語った“ホス狂”がここまでリアルなワケ

https://bunshun.jp/articles/-/44724

ねとらぼ インタビュー

パパ活、整形、ホス狂い―― “夜の街”が熱狂する漫画「明日カノ」作者×オタクホスト「阿散井恋次」対談

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2012/18/news009.html

音楽ナタリー インタビュー

ミオヤマザキ×人気マンガ「明日カノ」作者・をのひなおインタビュー|“生きづらい”女の子たちのリアリティ – 音楽ナタリー 特集・インタビュー

https://natalie.mu/music/pp/soundally_mioyamazaki

明日、私は誰かのカノジョ 5巻

Episode,04 Knockin’on Heaven’s Door

職も失い、彼氏も失ったあやなとそれに寄り添う雪。

居酒屋で沢山(あやなが)話したあとで

二人は湘南の海へ。

吹っ切れたように、清々しく自身のことを語るあやな。

 

痣のことを打ち明けても、

変に同情したり理解者になろうとせず、

自身の美容情報をテキパキと提供してくれたあやなに

雪は少し心を開いてそばにいるようだった。

 

見た目へのコンプレックス。

そういう感情はリナと共感しあえなかった。

だけど自身のコンプレックスと長年戦ってきたあやなとなら、

雪も少しだけ心を交わせたようだ。

 

たった一人の友人にすべてを理解してもらうなんてことは無理でも

出会った人と少しずつ心を通わせることが出来れば、

この部分では理解し合えるという感情がある。

 

今日はじめてちゃんとしゃべったような相手なのに

たった一点では強くわかりあえることもある。

人との出会いは自分を少しずつ変えてくれる。

 

そしてここからはぽっちゃり大学生の萌と、ホスト狂いのゆあてゃの物語へ。 さらに現実とリンクし、こちらの世界もコロナ禍に突入していく。

萌は、いわゆるキラキラ女子に対して冷ややかな目線を持っている。

同級生のリナのような女の子がいつだって主役で自分は日陰の存在。

(リナも沢山傷ついて本当はボロボロになっていたりするけど、

萌の目にはリナのキラキラの部分しか映らない。)

でも男に媚びたりしない。私には私の個性があると信じてきた。

 

しかし翼が働いている行きつけのバーで、ゆあてゃというトー横感のある、ホスト狂いの女の子と出会う。

初回は安いから、と半ば強引に初めてのホストクラブへ。

 

グイグイ圧があるホスト。

チャラすぎるホスト。

独自の世界観を押し付けてくるホスト。

やっぱりここは自分が楽しめる場所じゃない。

そう思った矢先に現れた

ナチュラル系ホストの楓。

親しいジェンダーレス男子の翼に似ているという親近感が芽生えるも、

もういくことはないかなと思う萌。

 

一方ゆあてゃは、担当ぴのはるぴに依存中。

担当被りの女が現れたことで、メンタルを崩していく・・・。

明日、私は誰かのカノジョ 6巻

Episode,04 Knockin’on Heaven’s Door

舞台は歌舞伎町へ。

大好きな担当ホスト、ハルヒ(はるぴ)にお金を落とすため、

デリヘル嬢(ホテヘル)として働くゆあてゃ。

腕の内側は自傷行為の痕だらけ。

担当のハルヒは、ゆあてゃを頑張らせる(稼がせて貢がせる)ために、

時々優しくなる・・・。

そんなことはわかっていてもハルヒのことが好きで・・・。

 

一方ホストにいくことはもうないだろうと思っていた萌。

唯一の憩いの場だった二丁目のミックスバー「TRAP’」

だけは自分の領域として守りたかったのに、

コロナ禍にありお店の営業も不振であると聞いていたので、

不本意ながら大学の友人たちを連れて行ってしまう。

 

そこで、親しい翼もママも、接客とはいえ

いつも自分にだけ優しい存在だったのに

結局可愛く華やかなリナにとられそうに感じて萌は

リナに対する嫉妬心を募らせ、キツイ言い方をしてしまう。

 

謝ろうとするも、すでに出来上がった楽しそうな雰囲気に疎外感を感じて、大好きな居場所だった「TRAP’」を去ってしまう。

(ちなみに、この「TRAP’」というミックスバーは、実在のお店で、

「撮影協力」として記載されています。)

 

花園神社の石段で孤独を噛みしめる萌。

そこに、一度お店にいってから営業ラインを、送り続けていた楓から連絡があり・・・。

楓に慰めてもらう萌。

話を聞いてくれる。

自分をはじめて女の子扱いしてくれた。

とことん萌に対して優しい。

 

それが、徹底した営業スタイルなのか、

人柄なのかはわからないけれど、

今目の前にいる優しい楓は

萌の目に確かに映っているし、

その手はたしかにあたたかい。

 

実家から仕送りがもらえる程度にはお金に苦労はしていない萌だが、

いざ、楓に会いにホストクラブに通いはじめると、

案の定どんどんお金がなくなっていく。

すぐに、他の指名客に呼ばれ席を外してしまう楓を呼び戻すには

シャンパンを頼む必要がある。

 

さらに、掲示板(ホスラブ)に最低料金の客と罵られるコメントが有るのをゆあてゃから知らされてしまい余計にお金をつかおうとする流れに。

 

もうお金が本当に足りない。

萌は、今まで蔑んでいたはずの

リナや雪に相談を持ちかける・・・。

明日、私は誰かのカノジョ 7巻

Episode,04 Knockin’on Heaven’s Door

ホストの楓に会いに行きすぎてお金がなくなった萌。

恥を忍んでリナと雪に頼み、彼女代行業を紹介してもらう。

 

しかし、今すぐにでもお金が必要なのに

いざ面接に行くと

座学、模擬デート試験、SNS運用の後、デビューには一ヶ月もかかるということが発覚。

 

ついに困り果てた萌は、声をかけられたスカウトについていく。

デリヘルの仕事に就く萌。

 

スカウトの男性も

デリヘル店のスタッフもやたらに優しい。

それは萌が商品になったから。

 

お金のため、楓に会うため、

萌はデリヘル嬢として仕事を重ねていく。

大好きな楓といるときにまで

フラッシュバックするデリヘルの利用客たちの顔。

かけてくる言葉。

 

こんなつらい思いまでして、楓に会いに行くことに迷いがあるものの、

いつも辛い時に味方になってくれる楓。

 

ホストクラブで初めて知った

自分が主役になれる感覚。

お金を払って得る絆。

ここでの人間関係はすべて嘘かもしれない。

だけど、今楽しいとか幸せとかいう感情は本物。

 

整形までして、デリヘル嬢としても売れようと頑張る萌。

もうすぐ萌の誕生日。楓の誕生日も近い。

ホストクラブの帰り道、楓は萌にキスをする。

 

いつだって萌のことをまるで少女漫画のヒロインみたいにしてくれる楓。ホストクラブ以外の場所では味わったことのない幸福。

萌はどうなってしまうのか・・・。

明日、私は誰かのカノジョ 8巻

Episode,04 Knockin’on Heaven’s Door

ドラッグストアのコスメ売り場で翼(ばさやん)と遭遇する萌。

恋愛だけが全てじゃない。そう言い切っていた頃の萌に、

翼は救われていたらしい。

だけど現在の萌は、恋愛に溺れていた。

 

楓の誕生日に高級シャンパン(エンジェルとオリシャン)を入れるため、大学を辞めてまでデリヘルの仕事を増やす萌。

 

一方、ゆあてゃは担当被りの女が晒したハルヒとのベッド写真を見て荒れる。

さすがにフォローしに来るハルヒだが、

ゆあてゃの怒りは収まらない。

 

同じ客商売、夜職同士、

理解してくれとのたまうハルヒに切れるゆあてゃ。

 

ホストは客を選べる。

風俗嬢は客を選べない。

どんなに嫌な客が来たって相手しなければならない。

 

さらに、男性客を喜ばせるように、

ゆあてゃはプロとして必死で接客しているのに

ホスト(ハルヒ)は、女(客)を泣かせてばかり。

全然一緒じゃない。

夜職でも、男と女では立場がぜんぜん違う。

 

このシーンのゆあてゃの叫びはとても心に突き刺さった。

 

そして、ついに楓との誕生日シャンパンに向けて

一層デリヘルの仕事を頑張る萌だったが、

確かに高い給料は貰えるけどそれ以上に心をすり減らしている自分に気づいてしまった。

 

楓と少しでも一緒にいたいから頑張ってきた。

必死でお金を稼ぎためてきたこの2ヶ月。

(楓とキスしてから。)

 

ついに精神が崩壊し、客前で泣き出すところまで追い詰められるも、

130万という目標金額を手にした。

必死で稼いだ130万が入った封筒を抱きしめ

泣きながら眠りにつく萌のシーンは、この漫画で一番心に残っている。

 

楓の誕生日。お金は用意できた。

店へと向かう途中で楓からのライン。

なんと、名前を呼び間違えられた。

萌の足が止まる。

 

本当は温かい家庭で育った。

こんなつらい思いをしてお金を稼ぐ必要はなかった。

いつでも味方してくれる両親の存在すら萌を、

ホストクラブ、デリヘルの世界から引き戻せなかった。

 

引き戻してくれたのは

TRAP`の仲間達だった。

くだらないメールに、泣きながら吹き出す萌。

そして、その日楓のもとには行くことはなかった。

 

実家に戻り、人生をやり直す。

夜職になってから、ゆあてゃに褒められるくらい器用にヘアメイクをしていた萌は、美容師になる。

そこに通り過ぎる楓がナンバーワンになったことを告知するトラック。

楓は、たしかに一流のホストだった。

萌の恋を、夢を覚まさせないプロ。

渡せなかったけど、萌にもちゃんと誕生日プレゼントを用意していた楓。

そんな心遣いができる楓ならナンバーワンまで上り詰めるのも頷ける。

 

そしてここから番外編ゆあてゃの高校生時代へ。

実父に見放され、糖尿病(認知症?)を患う祖母と二人暮らし。

ゆあてゃが送ってきた学生時代とは・・・。

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コロナ禍の現代模様の描写がリアル

検温、消毒。

ドラッグストアのコスメのテスターが使えない。

マスクをつけ忘れてる友人への声掛け。

ライン飲み会。

マスクをずらしてするキス。

コロナ禍の描写が、リアルな分より一層

この現実と地続きな物語であるという感じがする。

同じ日本のどこかで一人泣きながら130万を抱いて眠る萌も

傷だらけになりながら自分の気持ちははっきり主張して戦っているゆあてゃも、

この現実のどこかに、本当にいるような気がしてくるのだ。